SRM450の開発秘話
「アクティブ」と単なる「パワード」との違い。
月日をさかのぼれば、全てのSRスピーカーには電源が備えられていませんでした。外部アンプがスピーカー内のパッシブ·クロスオーバーに接続され、トランデューサーまで各周波数を送っていたのです (図A) 。これはEAWでも用いられている方式で正しいアプローチですが、低予算で購入したパッシブ·スピーカーでは多くの妥協を強いられます。
パワード·スピーカーは通常のパッシブ設計にアンプをのせたものです (B)。この唯一の特長は、アンプとトランデューサーの回路が短いということです。しかしこれだけでは、まだパッシブ·クロスオーバーに比べてメリットがある訳ではありません。
Mackieのアクティブ·スピーカ–·システムには位相に高い精度を持つ電子クロスオーバー (C) など高度な内部回路が搭載されています。パワーアンプは、各トランデューサーにあわせて最適化されており、サーボ·フィードバック回路によってしっかり連携されています。つまりトランデューサーはアンプと呼応しているのです。この完結したシステムでは正確な制御とより良い音質が保証されます。加えて、高度なシグナル処理エレクトロニクスを実装しているので、パッシブ·クロスオーバーでは実現できないような決定的な機能の制御を行うこともできます。
結論:アクティブテクノロジーとは、正確に説明すると、私たちが開発したSRM450に見られるユニークな電気的機能のことを言います。
アクティブ=比類のない信頼性
高い技術力を反映して、SRM450には充実した信頼性が授けられています。しかし、着目すべきなのは、リミッター、EQ、保護回路の数です。

例として、SRM450では歪みのレベルが低く、高出力が実現されます。そのため、リスナーには気づかれないような、保護回路を特別に設計しました。FOHエンジニアがマスターミックスのフェーダーを+12 dBまであげた場合(他のスピーカーでは大きな歪みが生じます。)、SRM450のスライディング·フィルターが作動します。低周波アンプがクリッピング状態に陥ったときには。フィルターが20kHzから120kHzまでに作動し、クリッピングを停止させます。オペレーターがさらにシステムをオーバードライブするようであれば、コンプレッサーがLFトランデューサーを保護するために作動します。この他に高周波ドライバー用に独立したコンプレッサーも搭載されています。スライディング·フィルターとコンプレッサーを組み合わせることにより、リスナーに違和感を与えることなく安全性を確保し、高出力を実現できます。
さらに安全性を高めるために、SRM450はアンプと電源の熱をモニターする保護デバイスを実装しています。この結果、実際の現場での使用に対応したシステムに仕上がっています。
Mackieならではの背面パネル
Mackieらしく、最高のものを多数取り揃えました。まず当然のごとく、内蔵マイクプリアンプです。ダイナミックマイクを直接接続でき、スピーチやプレゼンテーションなど外部ミキサーを必要としない場面に最適です。
さらに、マイクインプットはラインインプット兼用になっています。別々のスイッチや入力に悩まされることはありません。またmic/lineボタンを押したときにポップノイズが入らない工夫もされています。SRM450の内部プリアンプのインプットレンジは40dBと非常に広く、弱いマイクレベルやMackieミキサーからのライン信号などを取り扱うことができます。もちろんシグナルパス·スルーコネクターも装備しているので、プラグのオス·メスに応じてSRM450をもう一台つなぎ、最初の一台をプライマリ·インプットとして使用するなど、様々な使い方が可能です。

背面パネルのレイアウト
1 断熱LED
2 ACラインコード·コネクション
3 大きくて見やすい電源スイッチ
4 LEDパワー
5 Contourイコライゼーション·スイッチ
6 75HZローカット·フィルター·スイッチ
7 オスXLR入力/パススルー(バランス/アンバランス)
8 メスXLRインプット/パススルー(バランス/アンバランス)
9 ピークLED
10 シグナル·プレゼントLED
11 マイク、ラインレベル調整
12 自動電源オフ·スイッチ
ピーク·インジケーター搭載 レベルセッティング·コントロール
チープなLEDでは、耳に頼ってレベル調整を行わなくてはならない場合があります。このノブとLEDを使って、マイクやライン入力レベルを内部プリアンプとパワーアンプが適切なレベルで動作するように正しく調節を行うことができるので、心配はありません。
シグナル·プレゼントLED
センサーがレベルコントロール直前の回路に設置されているので、ボリュームが落ちた状態でも、スピーカーに入力される信号を確認することができます。トラブルシューティングには便利な機能です。
CONTOURイコライゼーション
12kHz以上と100Hz以下 の範囲で3dBの穏やかなブーストを加えます。これはSRM450が音楽録音再生デバイスとして使用される場合に使い勝手の良い機能です。ライブ用途では、低音、高音域のパフォーマンスを、SPLレベルを過度に増加させることなく拡張することができます。
75Hzローカット·フィルター
Mackieのトレードマークのようなものです。風切音やステージ上のざわつき、マイクスタンドの衝撃、必要以上の破裂音、コーンをパタつかせる超低周波などを低減します。
サーマル·インディケータ
SRM450のFRシリーズアンプは熱拡散機構も装備されていますが、その性能にも限界はあります。熱交換部が危険なレベルまで熱くなってしまった場合、熱保護回路が、アンプの出力デバイスを保護し、サーマルライトが点灯します。
TIMED TURN-OFF
SRM450は手の届かないような場所を含め、どこにでも設置することができます。TIMED TURN–OFF機能を設定しておくと、SRM450のアクティブ回路が、信号が検出されなくなってから3分後に自動的に電源を切ります。回路が–45dBの非常に小さな音(例えば指を鳴らす音など)が入力として検出されると、アンプが再び自動的に起動します。
聞けば納得の性能
ぜひお持ちのCDの中から高い音質環境が必要になるものを選んで、お近くのMackie dealerまで足をお運び下さい。SRM450と同クラスの製品を聞きくらべれば、スタジオモニターと同じレベルを実現するSRスピーカーに圧倒されることでしょう。